今回は喫煙者に耳が痛いお話
タバコを吸う行為。実は色々な体の不具合を起こすって知ってましたか?知っているにしてもきっと『タバコは百害あって一利なしだっけ?笑』とか(笑)をつけて
『自分にはまだ関係ない』
『自分はリスクを知ってるから大丈夫』
とか思ってませんか?後者に至ってはリスク知ってるだけで何が大丈夫なのか全然わかりません。でも謎な自信てありますよね。
今回はタバコが体にどういった害を及ぼすのか。
なんでFTMが特にタバコをやめなきゃいけないのか。
その理由をお伝えしていきます。
特にFTMで
- 喫煙者でこれから男性ホルモン治療を始める
- 喫煙者でこれからなんらかの手術を受ける
- 喫煙者で肌荒れに困ってる
方は是非参考にしてみてください。
- 薬剤師歴10数年
- LGBTQブロガー
- 未治療で埋没経験有
- パートナーと結婚式を挙げ
マイホーム購入経験有
FTMがタバコ吸うって何がリスクなの?
自分自身が喫煙者だったので、タバコのいいところはめちゃくちゃ分かります!
- スッキリする
- メリハリが付く
- 珈琲にあう
- 酒にあう
- 精神が安定する(ような気がする)
- 格好つけられる←?…etc
こんなに最高なもん他に無かろう。
と当時は思っていたし、今でもたまに思います←
『タバコは百害あっても一利なし』という言葉…
いや、メンタル面で『利』しかないよ!!
『利』しか!!
と思ってる人も多いでしょう…。
では、FTMにおけるタバコを吸う行為がどういったリスクを生むのか。解説していきます。
タバコに含まれている成分①タールが害の塊
タールは体に害を及ぼす成分が60種類も含まれているといいます。
タバコを吸う時に発生する煙に含まれていて物質自体の特徴は
- 独特な匂い
- 粘着性が強い
- 着色性が強い
- 発がん物質を多く含んでいる
です。
あのタバコの煙に人体に影響を及ぼす成分が60種類も入ってるとか、意味わからないくらい恐ろしくないですか?
上から3つの特徴からして、口臭や、歯の着色に関わることがわかります。
そして最後の4つ目に関してはFTMとか関係なしに全人類に対して健康被害のリスク大です。
発がん物質を多く含んでいる。
なんたるパワーワード。
因みにこの発がん物質が影響するのは肺だけではありません。
タバコ=肺がんのイメージが多いですが
「科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である」とされているのが
- 口腔
- 咽頭がん
- 喉頭がん
- 鼻腔・副鼻腔がん
- 食道がん
- 胃がん
- 肝がん
- 膵がん
- 膀胱がん
- 子宮頸部
です。
普通に考えて
「発がん物質多く含んでますよ〜」って言われて
「あ、それでも全然大丈夫です」って言う人いますかね?
絶対タバコ製造メーカーが売り始めに、健康被害を言わず
知らぬ間に交わされた、不健康同意書がタバコだと思ってます←
後で箱にでかでかと『健康被害でますけど自己責任でお願いします』みたいなもの書いても
誰もが吸ってる=安心
ってなるに決まってるでしょ!(心の長い叫び)
現在では「低量のタールですよ〜」と売り出しているタバコメーカーもありますが
タールがどのくらいの量で人体に害を及ぼすかは『個人差』が盛大にあるので、低量のタールだからといって一概に『安心して吸えるもの』ではないことを知っておいてください。
タバコに含まれている成分②ニコチンはFTMの天敵
正直タールは全人類に平等に起こる害ですが、ニコチンはFTM…ホルモン治療をしたり、適合手術をしたりするFTMにとっては天敵なのです。
ニコチンの特徴は
- 麻薬を上回る依存性がある
- 血管を収縮させる
- 血流が悪くなる
です。
パッと見て『あれ?タールより害すくなくない?』と思っている方!
違いますよー!!!!
まず、ホルモン注射中の方。
ホルモン注射をすると血栓ができやすくなります。
その過程は…
- 男性ホルモンが骨髄に作用
- 骨髄から赤血球が過剰に作られる
- 血管に赤血球が増える
- 血液の粘度が高くなる
- 血管詰まる
と言われています。
この血栓ができる過程でタバコが関わる重要な点は、ニコチンが血管を収縮させるということです!
多くなった赤血球が幅の広い血管に収容されるのと、狭い血管に収容されるのとどっちが血栓のリスク減りますか?という話。
もちろん答えは広い血管に収容される方がリスクが軽減されますよね。
通路の幅は広ければ広いほど渋滞を起こすリスクは低くなります。
大げさに言うと4車線の高速道路と1車線の下道どっちが渋滞リスク避けられるのかという話です。(帰省ラッシュ除く←)
しかも!それと同時に血流も悪くさせるニコチン。
血管の幅を狭くする=血管内の赤血球や血小板などの流れが進みづらくなる=血流悪くなる
で結びつきますよね。
そしてここからは、適合手術を控えている方。
適合手術=体内では外傷になります。
血管は傷つけられるとその血管を修復しようと色々な成分が傷口を覆います。
そこにニコチンの血管収縮作用が発動したら、極端に言って
血管つまります
1車線の田舎道で道路工事してるようなもんですね。
どうしようもないっ!
そして血流が悪いと傷口が治るための必要な酸素や栄養素が行き渡りづらく、傷の治りも遅いのです。
タバコを吸ってなければ、術後早くキレイになるってわけではないですが、術後の見た目などに関係することは間違いないので、できるだけリスクは無くしておきませう。
タバコに含まれている成分③意外と知らない一酸化炭素
タールとニコチンがタバコの害代表!みたいになってますが実はこの一酸化炭素も悪さしてます。
物質自体の特徴は
- 全身の細胞を酸欠状態にする
全細胞を酸欠にするとかやばいの極み。
通常体内への酸素はヘモグロビンが運んでいて、ヘモグロビンが酸素と結合して各細胞に酸素を行き渡らせる役目を果たしています。
ですが、この一酸化炭素は酸素の約200倍くらいヘモグロビンと結合する力が強く、酸素を押しのけて一酸化炭素が結合してしまいます。
その結果体内全体に酸素が行き渡らず酸素不足になります。
この一酸化炭素も傷口を治すために必要な酸素を行き渡らせる妨げになるためニコチン同様、傷口の回復が遅れます。
全身麻酔を伴う手術は最低でも4〜6週間は禁煙を
どうしても禁煙できない人でもこれだけは守って欲しい!
性転換手術やその他持病で手術する場合は4〜6週間は禁煙することが望ましいと推奨されています。
(※入院先の病院、クリニックにより期間は異なる場合があります。)
手術する際、全身麻酔を伴うものであれば麻酔をすることで自発的に呼吸する機能が低下するため、気管に管を入れて酸素を送ります。
タバコを吸っていると、吸った刺激や気管にタールが付着することで、粘膜が付着したゴミを排除しようと痰をだします。
それを繰り返すことにより、気管が過敏になっていたり、炎症を起こしやすくなっています。
この過敏になった気管に挿管することで、咳や痰が過剰にでて体内への酸素の取り込みが悪くなり、脳やその他組織の損傷を起こすと後遺症として残ってしまうことがあります。
ひどい場合には安全な呼吸管理ができず、手術が延期になる可能性もあります。
手術を安全に行うためにも手術前の1〜2ヶ月は禁煙をしてください。
タバコは抜け毛やにきびの原因にも?!
タバコは抜け毛やにきびの原因にもなります。
抜け毛の主な原因の1つに血行不良による栄養や酸素不足があげられます。
にきびも同様、血行不良により代謝が悪くなり、古い角質が溜まりやすくなってアクネ菌が増殖しニキビを引き起こします。
その血行不良を起こしているのがタバコに含まれているニコチンや一酸化炭素です。
なのでまず、ホルモン注射治療をはじめて薄毛に悩んだら
タバコをやめましょう
肌荒れに悩んだら
タバコをやめましょう(2回目)
タールが少ない電子タバコなら安心?
結論
安心ではありません。
確かにタールの量は少ないですが、そのタールの量がその人に害を及ぼさない量なんて保証は一切ありません。
そして繰り返しますが、血栓、手術、にきび、薄毛など主に関わってるは
ニコチンと一酸化炭素です。
タールは発がん物質というパワーワードの持ち主ですが
それが排除されたとして何をもって安心しているのか全然わかりません←いきなり挑発的
よく
紙タバコから電子タバコにしたから
少しは健康に気を使ってるよ?
とか
紙タバコは体に悪いでしょ〜
(電子タバコをプハー)
て方見ますけど。
ニコチンと一酸化炭素の害の威力を知っていたら
紙タバコと電子タバコは「目くそ鼻くそ」です。
だからといって「同じなら電子タバコから紙タバコに戻そ」といわれたら
「ん〜それはちょっとちがーう。」ってなりますけど
とにかく
紙タバコから電子タバコにしたら安心!!というわけでは決してなく、
血栓、手術、にきび、薄毛
のリスクになっていることを知っておいてください。
禁煙外来とか禁煙の薬はホルモン治療中使っていいの?
禁煙したいけど自分の意志では無理。
持病でやめなきゃいけないのにやめられない。
言う方が禁煙外来を希望されています。現に私が働く薬局でも禁煙したいという患者さんが
禁煙外来の処方箋を持ってくることが多くなっているので
禁煙外来始まりたての頃よりは世に浸透して、受診するハードルが低くなってるのかなとも思います。
が、しかし男性ホルモン注射していると使っていい薬なのか、悪いのかわからなく不安になりますよね。
結論、禁煙に使われる薬剤がホルモン治療を妨げたり、悪化させたりということはありません。
ただ、性同一性障害と一緒に双極子障害などメンタルの病気をお持ちの方や腎臓に病気がある方には元々の病気が悪化する恐れがあるのでおすすめしません。
その他にも一緒に飲むと禁煙効果が下がる薬や、副作用がでやすい薬があるので、持病で飲んでいる薬がある場合は医師に相談してください。
自分で禁煙できない場合は薬に頼るのもあり!!
ただ飲む量を間違えると取り返しがつかなくなる場合があるので、購入したところの薬剤師や禁煙外来だったら医師の指示に従うように!!
おすすめの禁煙グッズ
禁煙を目指しているとどうしても通る禁煙グッズ。
そこでレビューがいい禁煙グッズを紹介していきます。気になったものがあればお試しください!
3本セットでの提供になっていて、喫煙者一番人気がメンソール。
使い捨てなのでメンテナンス不要で1本で約500回分の吸入が可能。
フレーバーはこの他にピュアアップル&パイナップル&スイカレモン有。
難点はすべて3本セットと言う所。
Amazonでは213個評価で★4.5評価
こちらはリキッドを自分で入れるタイプ。
リキッドを入れるタイプで一番気になる液漏れ。
その液漏れが少ないと定評のあるタールニコチンレスの電子タバコです。
レーバーは別売りですが種類が豊富なのも魅力的。
ただ、煙の量が半端なくでるようなので屋外で吸う時は少し恥ずかしいというレビューも‥。
Amazon評価では119個評価で★4評価
こちらは使い捨てスティックタイプ。
使い捨てなのでメンテナンスなしで使えます。
煙感があり味もおいしく、喫煙者のみならず禁煙者にも勧めるレビューがあるくらい評価の高いタールニコチンレスの電子タバコです。
1本で吸入回数は約450回。
Amazon評価では435個評価で★4.5評価
正直評価はまちまちでしたがアイコスユーザーに紹介したいタールニコチンレスの商品がこちら!
アイコスと互換性があるため、通常のアイコスにこの商品をさして加熱して吸うという
吸う行動から制御されない画期的なもの。
ただ味の感じ方は様々なようなので、アイコスユーザーで興味がある方は試してみてもよいのでは‥という感じです。
Amazon評価では47個評価で★3.5評価
まとめ
なかなか習慣になるとやめられないタバコ。
この記事をみて少しでも『タバコやめなきゃ。』と思って貰えれば幸いです。
何事も考えなければ行動に移せませんからね。
そして行動に移そうと思ったら是非
『明日から』『来月から』『これが終わったら』
ではなく、その瞬間から始めてください。
実は自分も禁煙をしようと思った時、嫁ちゃんに宣言したんです。
来月から禁煙する!
と、自分的には宣言することであとに戻れない感と、絶対成し遂げる!を全面にだしたつもりで少しカッコつけて(?)たんですけど
嫁ちゃんに鼻で笑われましたw
決めたことを先延ばしする人には無理だからやめておきな。
と。
もうぐぅの音もませんで
ごもっとも!!
ということでその日から開始しまして、嫁ちゃんのかっこよさもあり禁煙成功しました(禁煙4年目)
あ、そんな厳しいこといいつつも1年禁煙成功したら好きなもの買っていいという『飴』的なものもありました。
紙タバコ⇒電子タバコ⇒タールニコチンレス電子タバコ
という感じで禁煙成功しました。
あとは嫁ちゃんと健康で長生きしたいっていうのが頑張れた最大の理由ですね←急なカッコつけ
ということで、禁煙を考えている、禁煙したい!という方は一緒に頑張りましょう
禁煙4年目でも飲み会とかストレスとか喫煙の誘惑は0じゃないし、吸いたいと思ったら吸えちゃうからね。一緒に頑張りませう。
因みに肺の機能は年齢にもよるけど大体禁煙して10〜15年経てば様々な病気にかかる危険が非喫煙者のレベルまで近づくと言われているので、始めるなら早いうちがいいですよっ!
健康が一番!
みなさんの健康を祈っておりまする。