ども、あー。です。
今回FTMがGID治療前に
知っておいてほしい
女性ホルモンの知識についてです。
今回はFTMさん向けの女性ホルモンについての情報です。
この記事で分かることは
・女性ホルモンの基本知識
・女性ホルモンは男性ホルモンからできていること
・ホルモン注射、内摘後でも女性ホルモンは体内に分泌されていること
です。
- ホルモン未治療のFTMさん
- ホルモン治療中のFTMさん
- 子宮内摘済みのFTMさん
- パートナーにFTMさんを持つ方
最初にお伝えしておきます。
この記事は
何かあった時の対処法などは記載されてません。
メカニズムを知って、
体内で何が起きてるか
納得しよう!
っていう感じですのでご了承を|д゚)
そしてわたくし、
一度大学の時に「FTMなのかな?」と感じ
治療を考えたことはありますが、
結果未治療ですので、体験談はありません。
- 薬剤師歴10数年
- LGBTQブロガー
- 未治療で埋没経験有
- パートナーと結婚式を挙げ
マイホーム購入経験有
FTMが知っておくべき女性ホルモンの知識
女性ホルモンについて
すでに治療している人、
今まさに治療をしようと色々調べている方には
見飽きた内容になるかもしれませんが、
1から説明したいと思います。
女性ホルモンは大きく分けて2種類存在
- 黄体ホルモン(プロゲステロン)
- 卵胞ホルモン(エストロゲン)
の2種類があります。
すでに拒否反応が出ている人は1回深呼吸しましょう。
特に深い意味はないですけど←
この記事にはカタカナが
いやでもたくさんでてくるので
慣れてください(結局)
さて、いよいよ(?)ホルモンの説明です。
いいですか?|д゚)
プロゲステロン
別名:黄体ホルモンとも言います。
役割:子宮の環境を整え、妊娠しやすい状態にする。
エストロゲン
別名:卵胞ホルモンとも言います。
役割:女性らしい体を作る。排卵、月経を起こし妊娠に必要な子宮の環境を整える。
皮膚や骨の健康、感情、自律神経の働きにも関与する。
ざっと2種類のホルモンを説明しましたが
きっとこのくらいは知ってる知識だと思われます。
そしてFTMさんが気になるのは
大体エストロゲンの作用ではないでしょうか?
次にそれぞれができる過程をみてみます。
ホルモンが作られる過程
簡単に書きます。
①コレステロール ➡ ②プロゲステロン ➡ ③テストステロン ➡ ④エストロゲン(エストラジオール)
ホルモンはコレステロールからできてるんです。
なので、コレステロールが多すぎても、少なすぎても
ホルモンバランスが崩れやすくなりそうな事は
想像つきますね。
そして注目すべきは
テストステロン
治療中の方はご存知ですよね。
男性ホルモンです。
女性の体内でも男性ホルモンである
テストステロンが作られています。
そして女性ホルモンから男性ホルモンができ、
そこからまた女性ホルモンができてます。
多くのホルモン注射をしているFTMさんは
テストステロンを補充している形です。
そうすると
その分のテストステロンが
エストロゲンに変換されて
エストロゲンが多くなってしまうのでは?!
と思いませんか?
そうならないのは作られている場所に関係があるのです。
女性ホルモンはどこで作られているのか
有名というかすぐ思いつくのは卵巣ですよね。
実はもう1つの臓器でも作られていて、
その名も「副腎皮質」です。
副腎皮質とは
腎臓にくっついてる副腎という臓器の皮部分。
卵巣
主に卵巣でコレステロール➡➡テストステロン➡エストロゲンの変換が起きており、
副腎皮質からは少量しかエストロゲンは生成されません。
・・・そこで前述した
その分のテストステロンが
エストロゲンに変換されて
エストロゲンが多くなってしまうのでは?!
の答えなんですが
テストステロンを補充することで卵巣が委縮してしまい
卵巣の働きが弱くなります。
卵巣で大部分を占めるエストロゲンを生成しているため
その機能が弱くなった卵巣では
エストロゲンの生成もあまりできなくなってしまうのです。
結果
テストステロンを入れれば入れるだけ
エストロゲンが増えるわけではないということが分かります。
因みに!!
男性の女性化乳房ってご存知ですか?
一部薬の副作用ででることもあるのですが、
成長期にテストステロンが出すぎると
いきなりめっちゃテストステロンでるやん。
エストロゲンめっちゃ作っとくわ〜
ってホルモンのバランスが崩れてエストロゲンが
男性の体で多く作られた場合
女性みたいな乳房の発達を遂げるのです。
一時的なものでホルモンバランスが整えば
治るんですけど、
男性に卵巣があったら生理も来たでしょうね。
・・・勘の良い方はお気づきでしょうか。
男性ホルモン注射治療をしていて
子宮を摘出していない方は
ホルモンバランスが整うまで
この現象で生理が起こる可能性が
考えられるということです。
副腎皮質
もう一つの副腎皮質でのエストロゲンですが
主に閉経後にエストロゲンを
間接的に生成する臓器として活躍します。
副腎皮質⇒副腎性のアンドロゲン(男性ホルモン)生成⇒脂肪や筋肉にあるアロマターゼ(酵素)によりエストロゲンに変換される
しかーし、閉経前でもこの過程を得てエストロゲンは少量分泌されているので
卵巣を取ったからと言ってエストロゲンが体内にないかというと
そういうわけではないのです。
脳からの指令で女性ホルモンは出ている
そう、すべての根源は脳みそ。
脳が
ホルモンだしてー!
って発信するとホルモンがでるんです。
その信号を受け取ると
女性の場合、主に卵巣から女性ホルモンが作られて
男性の場合、主に精巣から男性ホルモンが作られるのです。
そこで
男性ホルモン注射を打って卵巣が委縮していたり
卵巣を摘出していたりすると
体と脳がその状態に慣れるまで
脳がずっと
働かない「卵巣」やそもそも少量しか出せない「副腎皮質」に
女性ホルモンだしてぇー!!!
と信号を送り続けるのです。
もちろん脳が希望した量の女性ホルモンは得られません
脳だって疲れますよね。
イライラしますよね。
これが更年期障害や
ホルモンバランスが崩れている
男性ホルモン注射の治療したてや、
男性ホルモン注射を打つ間隔が
あいてしまった時に起こる
現象だと言われています。
ホルモンバランスが崩れると脳が勝手に
がんばっちゃうみたいですね。
治療後でも女性ホルモンはなくならない
前述したとおり、
男性ホルモン注射のみの場合
卵巣は委縮して機能は低下してますが
女性ホルモンはでてますし、
低下した分、副腎皮質が
「やべぇ、ホルモン出さなきゃ」
と意識し
副腎皮質からホルモンがでます。
この状態は閉経後の状態と似たようになってます。
卵巣内摘後の場合
副腎皮質が頑張ってるのでやはり
女性ホルモンはでてます。
よくホルモン注射+内摘済みの方が
「注射を忘れて〇ヶ月経ってるから今体に何もホルモンないw」
と言ってるのを見かけますが
前述したとおり
ホルモンないw
ってのはありえないのです。
【GID治療】FTM×女性ホルモンの知識まとめ
以上が第1回【FTM×女性ホルモンの基礎講座】になります←
次の回ではリスクが高くなる病気のメカニズムを説明していきたいと思います。
特に有名な
骨粗しょう症
肝障害
脂質異常症
あたりを解説していこうと思います・・・
そして後日解説した記事がこちらです